バーチャルスタジオって何?他社より一歩先行くための最新ツールを活用しよう
メタバースが注目される中、映像制作業界にも大きな変化が起きています。
その最先端技術が「バーチャルスタジオ」です。
スタジオをCGで作成するため、実在しない場所であっても空間が作れます。
バーチャルスタジオという名前を聞いたことがあるものの、作成方法や活用例が分からない方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、バーチャルスタジオの概要や作り方、活用例を解説します。
自社で導入する場合にどのような使い方があるのか検討できるので、ぜひ参考にしてください。
バーチャルスタジオとは
バーチャルスタジオとは、スタジオ全体をCGで作成したスタジオのことです。
グリーンスクリーンを利用し3DCGの仮想空間と実際の映像を組み合わせて、あたかもその場にいるかのような空間を実現します。
通常のカメラワークだけでなく、カメラの動きに合わせてCGの背景もリアルタイムで動かせるため、よりリアルで力強い動きを加えることも可能です。
屋外での撮影が難しい場合でも屋内で撮影できるほか、実在しない場所や時代を再現できたり危険な場所での撮影を避けたりできるため、導入する企業が増えてきています。
今ではテレビ番組のほか、CMや映画、ゲームなど、さまざまな分野で活用されています。
CG映像×セットの合成
バーチャルスタジオでは、実写映像にCGで作成された背景やセットを合成して、より高度な映像表現が実現可能です。
歴史的な建造物やファンタジーの世界に入り込めるほか、実写映像にCGで作成した人や動物、小道具などの追加もできます。
また実際のセットを拡張して大きくみせたり、奥行きがあるようにみせたりすることも可能です。
このように実写とCGを組み合わせることで、高度な映像表現ができます。
実際の店舗等をバーチャルスタジオ化
バーチャルスタジオは、実在する店舗を仮想空間に再現することも可能です。
例えば顧客が実際に店舗を訪れる前に、まるで店内を歩いているかのような体験ができます。
ファッションアイテムを試着したり、家具やインテリアの色を自由にカスタマイズし理想の空間をデザインできたりと、店舗とは違った楽しみ方ができるのが特徴です。
さらにバーチャルスタジオ内で遠隔で顧客対応もできるため、ファッションや不動産、インテリア、自動車などさまざまな業界で活用されてきています。
バーチャルスタジオの作り方
ここからは、バーチャルスタジオの作り方を紹介します。
バーチャルスタジオを作る流れは、以下の通りです。
- どんなバーチャルスタジオにしたいかのヒアリング
- 設計や機材の設営
- グリーンスクリーンを準備
- カメラトラッキング
- 撮影した映像とCGの合成
- 合成技術を用いて実際に撮影を開始
順番に解説します。
どんなバーチャルスタジオにしたいかのヒアリング
まずは、どのようなバーチャルスタジオにしたいのかサポート会社と検討・相談しましょう。
具体的には、以下のような内容を検討していきます。
- どのようなバーチャルスタジオを作りたいのか具体的なイメージ
- 導入する目的
- 利用人数やスタジオの規模感
- 必要な機材
- 予算
- スケジュール
- スタジオのデザイン
- 特殊な機能の使用有無
上記のように、細かい内容をより具体的に検討していくことが大切です。
希望のバーチャルスタジオによっては、リアルタイム合成やモーションキャプチャ、バーチャル背景の切り替えなどが必要かなども相談する必要があるでしょう。
ヒアリングの際に希望をできるだけ的確に伝えられるかで、サポート会社との認識の齟齬がうまれにくくなります。
より希望に沿った内容のバーチャルスタジオを実現できるよう、ヒアリング前に細かい要点を検討しておくと安心です。
設計や機材の設営
ヒアリングで得られた情報を元に、設計し機材の設営をしていきます。
レイアウト設計ではスタジオの広さやカメラ、照明の位置を決めて、問題がないか確認します。
設計に問題がなければ、機材の設営に進みましょう。
設計内容に合わせてカメラや照明を配置し、必要であればモーションキャプチャシステムなども導入します。
カメラは高画質でリアルタイム合成に適したカメラを選択し、台数や種類については撮影内容に合わせます。
グリーンスクリーンを準備
機材設営が完了したら、いよいよグリーンスクリーンの準備に入ります。
グリーンスクリーンは背景合成の際に重要な役割を果たすため、適切な準備が必要です。
色は一般的に緑色を使用しますが、被写体との色かぶりがないことを確認し最適な色を選びます。
またグリーンスクリーンに周囲の物が映り込まないよう確認したり、照明調整をしたりすることも大切です。
カメラトラッキング
カメラトラッキングとは、実写映像の中でカメラがどのように動いたかをコンピュータで追跡し、その動きをCGやバーチャル背景に反映させる技術です。
バーチャルスタジオでは、この技術を用いて実写映像にCGのオブジェクトやバーチャル背景を自然に合成し、あたかも実写の中に存在しているかのような映像を作成します。
まずカメラの動きを正確に追跡するために、カメラの周囲や被写体にトラッキングマーカーの設置が必要です。
専用のトラッキングソフトウェアを使用してカメラ映像からマーカーを検出し、カメラの動きを計算します。
カメラトラッキングをしっかり設定することで、実写映像にCGのオブジェクトやバーチャル背景を違和感なく動かしたり、より自然な動きを実現できたりします。
撮影した映像とCGの合成
続いて、撮影した映像とCGの合成をしていきます。
合成にはゲームエンジンが必要で、一般的にはUnityやUE4などが使用されます。
リアルタイム合成ソフトウェアは相性などを考慮する必要がありますが、Reality Engineなどがよく使われます。
合成する際は、CGモデルの照明を実写映像の照明に合わせたり反射率や光沢などを調整したりすることが大切です。
調整を繰り返すことで、よりリアルな映像が実現するでしょう。
合成技術を用いて実際に撮影を開始
合成が完了し調整をしたら、合成技術を用いて実際に撮影を開始します。
モニターで、実写とCGの合成結果を常に確認しながら撮影することが大切です。
バーチャルスタジオの活用例
バーチャルスタジオが活用されるシーンを見てみましょう。
- テレビ番組等の収録
- 企業紹介やイベントに活用
- ゲームの生配信
- ジムのトレーニングに活用
- 社内研修や学習教材に活用
順番に活用例を紹介します。
テレビ番組等の収録
テレビ番組の収録などで活用すれば、大道具や小物類が不要になります。
番組の雰囲気や内容に合わせて自由に変化できるため、ニュース番組の背景、ドラマのセット、バラエティ番組のゲームステージなど、多様な番組に対応が可能です。
文字入れや差し替えもその場ですぐにできるため、イレギュラーなことが起きた場合や生配信であっても適宜対応できます。
編集費用の削減もできるほか、大道具などの作成費用も節約できるといったメリットがあります。
企業紹介やイベントに活用
企業紹介やイベントにも、バーチャルスタジオは活躍します。
例えば企業紹介であれば、自社の製品やサービスをバーチャル空間でデモしたり、企業理念を視覚的に表現できたりします。
またオンラインイベントにも、利用できます。
バーチャル展示会や製品発表会など、オンラインイベントを大規模かつ臨場感豊かに開催ができるでしょう。
世界中の参加者にリアルタイムで情報を発信できるのはもちろんのこと、実写ではできない表現でインパクトを与えられるのも大きな強みです。
ゲーム等の生配信
ゲーム等の生配信でも活用可能です。
ゲームの世界観をそのまま再現したバーチャル空間で配信をしたり、バーチャルセットと実写を融合させて独自の世界観を実現できたりします。
そのほかアバターでの配信などにも使用できるので、表現力が拡大し視聴者の注目を集めやすくなるでしょう。
ジムでのトレーニングに活用
トレーニング時に、バーチャルスタジオを活用しているジムもあります。
巨大スクリーンに海外の有名なインストラクターの映像を映し、エクササイズを実施しています。
このように前もって用意されている映像を活用すれば、レベルの高いトレーニングを提供できるでしょう。
社内研修や学習教材に活用
社内研修や学習教材などにも活用可能です。
シミュレーション研修や、製品・サービスの説明、仮想オフィスでのコミュニケーション研修など活用方法はさまざまあります。
工場作業や災害時の避難訓練など、危険な作業や緊急事態を安全にシミュレーションし、実体験に近い形で学ぶことができます。
そのほか口頭では説明しにくかったり、社員全員に実物を見せることができなかったりするときにも便利です。
バーチャル映像であれば分かりやすく解説ができるので、より理解が深められるでしょう。
印象に残る映像はバーチャルスタジオで
バーチャルスタジオは実写と組み合わせることで、よりインパクトがあり表現力も豊かになります。
そのため印象に残る映像にしたい場合は、バーチャルスタジオを活用するのがおすすめです。
一方で、バーチャルスタジオを導入したいとは思うものの、どのように集客をし映像を見てもらうか悩まれている方もいるでしょう。
そのような悩みを持つ方は、ぜひ株式会社マーブルへお問い合わせ下さい。
株式会社マーブルでは、マーケティング、WEBコンサル、デザイン、SEOの実績があり複合的にアプローチの支援が可能です。
バーチャルスタジオを検討しているまたは、バーチャルスタジオを導入後どのように集客していくか悩んでいる方は、ぜひお気軽にご相談下さい。
コメント