【バーチャルホームステージング】リアルと何が違う?導入メリットや活用術を紹介
新築物件やマンションなどでホームステージングをしている物件は一般的になりつつありますが、VRの技術が発達し「バーチャルホームステージング」も需要が高まってきています。
一方で、リアルホームステージングとどのように異なるのか、どちらが自社に合っているのか分からないという方もいるでしょう。
そこで本記事では、リアルホームステージングとの違いや、導入メリット・デメリットを解説します。
使用できる活用術なども具体的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
バーチャルホームステージングとは
バーチャルホームステージングとは、3DCG上で物件に家具などのインテリアを配置してモデルルームのようにできる機能です。
1クリックでインテリアCGを配置できるため、イメージしやすいといった特徴があります。
空室の物件画像に比べて魅力を伝えやすいため、早期契約に繋がりやすく不動産業界では顧客への訴求ツールとして需要が増えてきています。
リアルホームステージングとの違い
リアルホームステージングは、物件に家具などのインテリアを置きますが、バーチャルホームステージングでは置きません。
リアルホームステージングの場合、実際に家具を設置するため、よりリアルなイメージがつきやすいといったメリットがあります。
内見者を対象に現実感を重視したい場合は、リアルな再現ができるリアルホームステージングが活用されます。
ただし実際の家具が必要なため、家具のレンタルや購入をしなければならずコストは高額になりやすいという点で注意が必要です。
一方バーチャルホームステージングは、仮想空間でインテリアを配置するため、好みのインテリアへ変更なども可能です。
ただし、実際に現物を配置しているわけではないので、現実感はやや劣ります。
リアルホームステージングにも良さがあるため、実際のターゲット層に合わせた選定が必要です。
バーチャルホームステージングの必要性
ホームステージングは、顧客へ住まいの魅力を伝えるために活用される手法ではありますが、その分家具の搬入や用意などにコストがかさみます。
また、実際に家具をおいて、イメージをしやすくしたものの、顧客の好みと異なれば物件の魅力を伝えきれない可能性もあるでしょう。
バーチャルホームステージングでは、足を運んでくれた顧客のみを対象にするのではなく、サイトを閲覧した不特定多数の顧客を対象に住まいのイメージを提供できます。
内見回数を減らし、遠方の顧客に対しても訴求ができるため、近年需要が高まっているツールのひとつです。
バーチャルホームステージングのメリット
バーチャルホームステージングのメリットは、以下の6つです。
- サイトの反響率アップを狙える
- コストを抑えられる
- 物件を傷つけずにすむ
- 好みに合わせて部屋のイメージを複数提案できる
- 成約につなげやすくなる
順番に解説します。
サイトの反響率アップを狙える
メリットとして、サイト上に掲載をすれば、反響率アップが狙えます。
バーチャルホームステージングの需要が高まっているものの、すべての不動産会社で導入しているわけではありません。
そのため、他社との差別化ができ顧客の注目を集められるのです。
またインテリアがない物件だけを見ても、実際の生活感をイメージできずアプローチしきれないこともあるでしょう。
そのような場合にVR上で家具の配置ができれば、生活するイメージができるため顧客の興味を惹き、問い合わせ率もアップします。
コストを抑えられる
リアルホームステージングでは、家具を購入またはレンタルするため費用が発生しますが、バーチャルホームステージングでは実際の家具を必要としません。
また搬入費なども発生しないため、コストを抑えられるといったメリットがあります。
一度導入してしまえば、どのような家具であっても試しにバーチャル上で再現できるため、時間的コストも抑えられます。
物件を傷つけずに済む
リアルホームステージングでは、実際の家具を搬入して配置するため、物件を傷つける可能性もゼロではありません。
搬入する際は業者などに委託しプロの力を頼ることが一般的ですが、それでもフローリングの傷やへこみ、壁紙のはがれなどが発生する可能性もあるでしょう。
一方、仮想空間で家具の配置ができれば、実際に物件の中へ家具を搬入することがないため、傷や汚れを防げます。
好みに合わせて部屋のイメージを複数提案できる
顧客によってモダンスタイルや北欧スタイル、カリフォルニアスタイルなど、趣味嗜好が異なります。
そのため、インテリアの好みもさまざまですが、何パターンもインテリアを設定できるためイメージに合わせて複数の提案が可能です。
家具やライトだけでなく、壁紙なども変更できるため、顧客のイメージにあった家を提案できるでしょう。
その結果「イメージと違う」といった齟齬がうまれにくくクレーム軽減にもつながります。
インテリアのパターンが増えればその分、ターゲット層を広げられるため、適切な提案や訴求ができるようになるでしょう。
成約につなげやすくなる
建築前の物件はイメージがつきにくく念入りな打ち合わせが必要となりますが、完成前の部屋であっても家具を置いた状態を見せることが可能です。
実際に家具をおいた空間を認識することでイメージがつきやすくなり、購買意欲を引き立てるツールとして活用できます。
顧客は購入後の生活が想像できるので、不安が解消され安心できるのです。
また今までは該当物件の魅力に気づいていなかった見込み顧客も、バーチャルホームステージングで物件の魅力に気づくこともあります。
さらにVR上で住まいのイメージを先に体験しておけば、内見の回数を減らしたり成約までの期間を短縮できたりもするでしょう。
今までは遠方の顧客へのアプローチができなかったとしても、実際に足を運ばずに体験できるバーチャルホームステージングを活用すれば幅広い顧客へアピールを行い、成約件数も増やしやすくなります。
このように遠方の顧客などの見込み顧客が実際の顧客となり、内見回数を減らすことで打ち合わせの回数が減り期間の短縮もできるため、成約しやすい状況が加速していくのです。
バーチャルホームステージングのデメリット
バーチャルホームステージングには、さまざまなメリットはあるもののデメリットも少なからずあります。
一般的に気をつけなければならないデメリットは、以下の4つです。
- 実物との多少のギャップがある
- 制作会社によってクオリティに差がでる
- インターネット環境が必要
- 導入にはコストがかかる
ひとつずつ解説します。
実物との多少のギャップがある
バーチャルホームステージングは、実際に触れるわけではないため、実物とのギャップを感じる可能性があります。
実際の素材感などCGでは、なかなか感じることができないため、設置してみたらイメージしていたものとギャップを感じることもあるでしょう。
そのほか照明などの光の当たり具合によっては、部屋全体の雰囲気が大きく変わります。
3DVRを活用したとしても、自然光を正確に再現することは難しいため、イメージと異なると感じる可能性があります。
制作会社によってクオリティに差が出る
バーチャルホームステージングを依頼する際、選定した制作会社によってはクオリティに差がでる可能性があるでしょう。
CGの技術はもちろんのこと、使用しているソフトウェアや経験などによって、出来上がりが大きく左右されるためです。
低品質なCGの場合、色合いや光の表現、質感など、実物とのギャップが出てしまいます。
またインテリアのトレンドなどを熟知していない制作会社が作成すると「イメージと違った」といったトラブルにも発展する可能性も否定できません。
そのため、制作会社を選定する際は、実績やクライアントの声、実際のクオリティなどを確認してから選ぶようにしましょう。
インターネット環境が必要
リアルホームステージングの場合、実際の物件に家具を設置するためインターネット環境などは必要なく、実物を確認できます。
一方でバーチャルホームステージングの場合は、インターネット上で再現した部屋を閲覧するため、インターネット環境が必須です。
インターネット回線の速度が遅いと、動画の読み込みが遅くなるのはもちろん、操作もスムーズにできません。
また途中で回線が切れるようなことがあると、再度接続をし直す必要もでてくるでしょう。
そのためインターネット回線は、高速で安定的な回線を整備することが大切です。
導入にはコストがかかる
バーチャルホームステージングはコストが抑えられるとメリットで伝えましたが、導入にはコストが発生することを忘れないようにしましょう。
物件の撮影はもちろんのこと、デバイスやクラウドなどのコストも発生します。
また物件の規模が大きければその分、3Dスキャンする範囲が広くなるため高額になりやすいといった特徴があります。
導入には費用が必要であるものの、実際に家具を設置する必要がないため相対的にはコストを抑えられます。
ただし制作会社へ依頼する場合には委託費用が発生し、内製化する場合は機材なども含めた導入コストがかかることは忘れないようにしましょう。
バーチャルホームステージングの活用術
バーチャルホームステージングは、さまざまなシーンで活用できます。
一般的によく使用されるシーンは、以下の3つです。
- 接客や営業に使う
- 物件の新たな活用法を提案
- 好きな時間に内見して事前にイメージを明確化
それぞれ解説します。
接客や営業に使う
メインで使用する用途として、接客や営業での活用が挙げられます。
物件を見に来た顧客に、インテリアを設置したときのイメージを見せれば、その物件で生活するイメージがつきやすくなります。
また家具を配置すれば部屋の広さなどを認識しやすくなり、物件の魅力を伝えやすくなるでしょう。
そのほか、顧客の要望に合わせてインテリアを設置しながら営業することも可能です。
ライフスタイルや好みに合わせて提案したり、リフォームの説明に活用したりもできるでしょう。
顧客の視点に合わせて接客をできるため、営業時の力強いツールとして活用できます。
物件の新たな活用法を提案
バーチャルホームステージングを使用すれば、物件の新たな活用法を提案することも可能です。
具体的な例としては、以下のような提案方法が挙げられます。
- 古くなったマンションをリノベーションしてシェアハウスとして提案
- 一戸建ての一室を、ホームオフィスとして提案
- 店舗の居抜き物件を、カフェやコワーキングスペースとしての活用を提案
このような提案は、実際の物件を見ても使い方が異なるため、頭でイメージしづらいでしょう。
一方で、バーチャルホームステージングを活用すれば、実際と異なる活用方法であってもイメージがしやすくなります。
このように物件の新しい可能性をよりリアルに再現し提案できるため、顧客の購入意欲も高まるのです。
好きな時間に内見して事前にイメージを明確化
バーチャルホームステージングを活用すれば、好きな時間に内見をして、実際に足を運ぶ前にイメージの明確化が可能です。
インターネット上で内見ができるため、営業時間内に来店する必要もなく深夜早朝問わず何度でも内見ができます。
また場所も問わないため、遠方の方であっても現地に行ったかのように内見ができます。
このように事前にイメージが想定できていれば、顧客の満足度の向上や成約率のアップにつながるでしょう。
バーチャルホームステージングを使って営業効率を上げよう
バーチャルホームステージングを活用すれば、顧客に合わせたインテリアなどの提案が可能なため、営業効率は各段にアップします。
またホームページ上で顧客がいつでもアクセスできるようにしておけば、顧客は好きな時間に内見できるようになり、遠方の顧客への訴求にもつながります。
すでに顧客のイメージがバーチャルホームステージングで明確化されていれば、内見の回数は減り、より早く成果につながるでしょう。
そのためにも、より再現性が高いバーチャルホームステージングが作成できる制作会社を選定することが大切です。
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